はてな雑感

はてなにとって大事なことは、少なくとも「一般女子ウケ」なんかじゃない - 月がでたでた月がでた
これを読んで触発されたので。

はてなを使い始めたのがだいたい2004年頃。もともとネトゲから2chに移って、2chのBe板で似非議論もどきをやりつつ、ブログブームなるものに煽られてやれアルファブロガーだの隊長キムタケうんぬん言ってた頃に知った。ダイアリーは殆ど続かなかったけどね。話のネタがなかったし。id:rir6君ほど、良い意味での読ませる程の文章を書く能力ってのは無かったし。(話は逸れるが彼の文章の妥当性はともかくとして、物書きとしてはある種の魅力を感じる。初見の時は確か彼は高校生だったと記憶している。僕が高校生の頃はあんな文章は書けなかった。この前、高校の頃に書かされた自分の評論文の稚拙さを、読み返しながらつくづくそう思った。)

ブログヲチャーとして切込隊長とかR30さんとかの文章見て、あの頃、変に捻くれてた僕が、珍しく素直にそこに書かれた文章の数々に、賞賛していた。ああ、世の中には凄い奴がいるんだと。僕の鼻持ちならない幼児的万能観は、あそこで完膚無きにへし折られたのだと思う。難解だが何か凄い事が書いてあると馬鹿なりに肌で感じ取った。この前、当時の文を読み返していたのだけれど、その質の高さには今でも感嘆させられる。その当時はひたすら、いろんな文章に貪るように触れて、真摯に学ぼうとしていた。

2005の2月にはてなブックマークが開始された。そこからのめり込んだ形になるかな。開始当初のホッテントリは面白かったし、ろくでもないコメントを付けては嬉々とする日々だった。救いようのない愚か者なのだと言われればその通りなのだが、まあそうした馬鹿を通じて少しは賢く・・・なっただろうか。スクールカーストとか非モテとかの話題を追った時期もあったっけ。郵政解散の時期は正にお祭りだった。興味の対象が偏ってると言われがちなはてブだったけど、守備範囲はかなり広かったように思う。*1文章を書くのはそれほど嫌いじゃないのは前にも書いた通り。では何で書かなかったかと尋ねられるとやはり新しい仕事を覚えるのに精一杯でそっちまで手が回らないというのが実のところ。ブクマを中断した時期もあったし。ようやく仕事を覚えてきてプライベートにも余裕が出来たというか。英語を勉強し始めたのもつい最近。

確かに昔と比べてホッテントリの常連等も変遷している。最近になって知ったidの人も多いし。まあコミュニティというのは常に変化していくものだし、それ自体はなんというか年月の経過に伴う町並みの風景の変化のようなものだと、割り切った上で眺めている。いなくなった人や声が聞こえなくなった人を思い出すと、一抹の寂しさを覚えるけれど。はてなを構成するコミュニティの面々も変わっているけど、根っこにあるコンテンツ指向といか、猫の毛繕いコミュニケーションに辟易としてる人にとってのユートピア的な要素、他にはない尖った感じはこれからも保持されていくと思う。はてなの同一性とは一重にそれが担ってるような気がする。変わって欲しくないと思うのはいささか自分勝手な願いなのだろうけれども、ああでもないこうでもないと言いながら議論を戦わせたり、意見を表明する尖った人たちをこれからも見続けたいのだ。

*1:賢くなっていると思いたい