essay

年齢による心境の変化

*コミュニケーション・マニア 人ってコミュニケーションが大好きなんだ、っていうこと。怖いくらいに。お喋りの魔力というのがあって、とりあえずそれで手短に済ませようとする。いや、お喋りに限らずどんなことでもかまわないけど、人のやることでコミュニ…

ずいぶんと

書かずにここまで来たな、という気がする。昔はあんなにも書かずにいられない、と思っていたのだけれど、気が付いたら書かずにここまで来てしまった。もう35歳になろうとしている。 自己の実存とか、悩みとかに拘泥していた記憶がある。おそらくあの頃の自分…

物語と旅について

物語の型について最近ずっと考え続けている。物語というのは媒体も数も呆れるほどにあって、それについて一人の人間が把握する事なんてとうの昔に不可能となっているのだけれど、それでも守られ続けている法則として、穴の概念というものある。物語のお約束…

14歳の君へ。

プロローグ もしこの文章を読んでる君が14歳だったら、まず最初に伝えたい事があるんだ。これはとても傲慢で自分勝手なのかもしれないけど、僕が君の歳のとき、こんな亊を言ってくれる大人が側に居たら、寄り道なんてすることはなかったかもと思って、今書い…

語りえぬもの

語りえぬものには沈黙しなければならない、そうウィトゲンシュタインは言った。僕はその意味の発するところを必ずしも正確に理解しているわけじゃないけれど、曖昧な、極めて日本的な理解ならしていると言ってもいいのかもしれない。 語りえない、描写のし難…

化粧

電車の中で、女の人が、化粧をしているときがあった。暑い時期だし大変なんだろうなと思うのだけど、内心どういう気持ちでやっているのだろうか、なんて思いを馳せることもあった。 やはり義務として、最低限のたしなみとしてしているのだろうか。一概に一括…

部屋と夏と僕

じりじりとにじり寄って迫ってくる夏に辟易としながら、外に出ることなく鬱屈した思いを抱えてひたすらPCに向き合い文章を打ち込む。部屋はとても狭く感じられる。三分の一ぐらいの表面積をベッドが占め、そしてそれに次ぎ、細々とした家具、冷蔵庫や、ゴミ…

白昼夢

夢を見なくなった。いや、見ているのかもしれない。どうやら窓から光が僕を起こしにやって来るのと同時に、存在の不確定な僕の夢は、光と共に消えてしまっているようだ。そういうわけだから僕は寝ることを無意識の冒険の時間としてというよりは、むしろ純粋…

ハロー・グッバイ

僕は比較的余計な事を覚えていて、大切なことを忘れている場合が多い。中でも僕の物忘れの酷さはそれこそ一級品と呼ぶに相応しく、例えば外に出るとき、バイクに乗るというのに肝心のキーを持ってくるのを忘れたり、二、三個程頼み事を言付かったら、一つし…

中和剤

http://d.hatena.ne.jp/hebomegane/20071126/1196088398を読んで思い浮かんだ事をつらつらと。 ぼさぼさな髪をカットされている途中、眼鏡を外したために視界がぼやけて手元が見えず、雑誌を読むこともままならない。手持ち無沙汰な僕は仕方なしに慣れない世…

であることと、でありたいこと

アイデンティティなんていらない。 - Something Orange ほぼ全面的に同意なんだけど。アイデンティティなんて、床の間に飾ってあるトロフィーのようなもので、過去に自分が獲得したものや、手に入れたものが何であるかを確認する手段でしかない。そう僕は思…

感情の制御困難な性質について、あるいは

http://d.hatena.ne.jp/hebomegane/20071112/1194842936 死ねばいいのに、とまでは行かなくとも、その眩しさに思わず目を反らしたくなることは、少なからずある。夏の暑い日の事。今年の夏は例年に比べて大変忙しく、連日10時間近く働いていた。その日は珍し…

はてな雑感

はてなにとって大事なことは、少なくとも「一般女子ウケ」なんかじゃない - 月がでたでた月がでた これを読んで触発されたので。はてなを使い始めたのがだいたい2004年頃。もともとネトゲから2chに移って、2chのBe板で似非議論もどきをやりつつ、ブログブー…

三年前の自分に、ありがとう。

PCに溜まっていたテキストの整理を行っていたら、ふと三年前に自分が書いたものを発見した。 懐かしい気分になった。そういえば、三年前の自分は今からは考えられないほどの後ろ向きな考え方だった、全てにおいて。あの頃は何もかも嫌になっていた。自暴自棄…

書き続けること

継続しているといえるほどに何かを書き続けたわけではないけれども、人並み以上に文章を書くのが好きなのは恐らく、書くことでしか自己を表現出来ないというある種の思いこみというか、諦めに近い何かが僕を規定しているような気がしてならない。 小さい頃か…

信頼すること、疑うこと。

何にしろ、何かを信じるってことは、煎じ詰めると疑うことを放棄すると云うことになる。だから信じるって事は、裏切られるリスクを承知の上で、そのリスクが最小限になるように行動するのが合理的という話になる。例えば裏切った場合相手が被る害の方が多か…